蝉も泣くんだよ、ええん、いやん

新宿駅の緑色したところにてJR職員に詰め寄り「バスのチケットいただけますか。できれば11のAで」と懐に隠した蝶っぽい短刀をちらつかせつつ、和やかに交渉した結果、リクライニング倒し放題足伸ばし放題歌い放題飲み放題、という片道切符を手にしたボクはそのやりたい放題っぷりを如何なく発揮して5時間ばかし涎を垂らしておりました。
これを書いている時点で現在地は三重あたり、そして車窓からは寒々しい程の豪雨。雨が降ると夏の終わりを感じますね。いまボクが聴いている曲は曽我部恵一さんの「世界の終わり」ですが。だって、例えばこんな時に森山っぽい直太郎さんとかの曲を聴く気にはならないでしょ?まあ、それは一年三六五日四六時中ですけれども。
バスはボクの住む大阪、手前の京都駅に向かって走っております。トンネルを通過するたびに、世界の歪みとか膝の痛みとか幼少期に受けた性的虐待などの理由でブラックボックス化した挙げ句、ボクをボクが知らない何処かへ連れてってくれんじゃねーのかなと夢想したりもするんですが、車内アナウンスでは「次は京都駅」とかぼそぼそと枯れた声でほざきやがるし、そんなこと言いながらボクの鞄には卒論の資料がいっぱいだし。帰れば仕事の原稿がたくさん残ってるよ。成績とかいう見たくないもんが届くのは明日。こうなりゃ部活に顔を出してみようかしら、なんて思うんだけど引退したての先輩なんて煙たがられるのがオチですから、ボクはエブリディお金を稼いであの娘に会いに行こう。支離滅裂なのはいつものことです。