バイト終わって、コンビニで晩飯買って、原チャでブーンて帰る途中。家が国道沿いにあるからコンビニへ寄らなけりゃ真っ直ぐ一本道で帰れるんだけど、コンビニからUターンしてまた国道に合流するのも面倒だし、いつもグルッと回って田舎道を帰る事にしている。この田舎道は何度も通っているんだけど、そういえば右手に見える新築のマンションは小学生の頃のボクらがよく「タイコウ」というゲームをやっていた広場を半分潰して作ったんだなあと思い出した。

「タイコウ」ってのは(「タイコウ」という名だったのかも記憶が曖昧ではっきりとは覚えていないが)、野球が大好きだったけれど人数が集まらなかった時によくやっていた少人数でできる野球の様な遊びである。
ピッチャー、キャッチャー、バッターは野球と同じ。違うのはバッターが打ってからである。バッターがかっ飛ばした打球を守備陣が捕球した位置からキャッチャーに向かって投げるのである。キャッチャーはそのボールをホームベースから足を離さずにキャッチできればアウト、ボールが逸れたりキャッチできなければ1点、というルール。しかし、エラーすればその時点で一点(なので打球が完全に失速してから捕るのが主流だった)、フライは捕球できればアウト、三振ももちろんアウト、と他にもローカルルールがたくさんあった様に記憶している。これならば最低3人、守備を増やせば何人でもできた。道具もバットとボールさえあればグローブは必要無かった。ボクらは手軽にできる「タイコウ」が大好きだった。

ところが、ある日突然その広場にマンションができていたのである。始めはボクらも気にせずに遊んでいた。けれど、上級生達が野球をやっていてマンションの窓を割ったという事件が起き、野球は全面的に禁止された。それでもボクらはめげずに広場に集まっていたが、野球が禁止されてからは老人のゲートボール場になってしまっていて、隠れて使う事もなかなかできなかった。

 そんな事を思い出したボクは原チャの向きを変えていた。さっき買った晩飯はおにぎりとカップラーメンだしいいやとか、あの広場を抜ければ何処へ行くんだっけとか考えながら。



という夢の、実に中途半端なところで今日は目が覚めました。最近の自分は、なるべく汗で服を汚さない様にしていたりでイヤになるなあ。